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WEB型営業と実体営業のコラボレーションのすすめ

1.WEBを活用した営業を取り上げた背景

世界的な不況に陥った現在、「どうやって売上を確保するか(減少を食い止めるか)」に悩んでいる企業がほとんどではないでしょうか。コンサルティング業界に属する弊社も同様であり、案件が減少しております。この不況を乗り切るために、また不況脱出後に競合他社よりも多くの案件を獲得するために、営業改革に取り組み始めました。まだ道半ばですが、不況で苦しんでいる企業に参考になる部分もあるのではないかと思い、テーマに取り上げました。
この取り組みを始めて数ヶ月後、ソフトブレーン・サービスの工藤龍矢社長が「グーグル営業」(グーグル営業!地球一の営業と最強のチームを作る方法。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4844326732/ref=sib_rdr_dp)という本を発見しました。これも名前は違いますが、「WEBを活用した営業と営業マンが訪問する営業で相乗効果を狙う」ということをテーマにした書籍でした。この書籍を目にしたことで、現在の弊社の取組みの方向性は正しいと確信を持ちました。このようなことからも、書くことを決めました。

マーケティング力強化の必要性

2.WEB型営業とは

まず、WEB型営業とは何かを、念のために定義しておきたいと思います。大きく次の2つの要件を満たすものを、ここでは「WEB型営業」と定義したいと思います。

WEB型営業の定義

コンサルティングファームの中では小さい弊社は、認知度が低いので、多くの人に会社名や事業内容を露出することを重視して、多くの人が集まる外部サイトも併用して活用することを決めました。私の認識不足も大きいのですが、外部サイトを活用することで想定外のメリットもありました。アクセス関連データが容易に入手でき、その分析から顧客ニーズを推測できるというメリットです。それが判明してから、「顧客ニーズを検証するために、多種多様な商品カタログを兎に角、発信しまくればよい」と考えました。

WEB型営業の機能

WEB型営業の機能のイメージ図

3.WEB型営業と実体営業の違い

それでは次に、人と人が顔を合わせることを基本とする訪問営業やセミナーなどの実体営業との違いから、WEB型営業の特徴をさらに浮き彫りしたいと思います。
面会を基本とする実体営業の特徴、及びWEB型営業の特徴としては、次のようなものが挙げられるのではないでしょうか。
以下のことからお分かりのように、実体営業とWEB型営業では特徴が異なり、一方の長所が他方の短所になっています。

WEB型営業と実体営業の違い

4.WEB型営業と実体営業のコラボレーションの必要性と考え方

WEB型営業と実体営業のそれぞれの特徴が異なることから、2つの営業スタイルのいいところ取りをしたいところです。それでは、どのように2つの営業スタイルを使い分ければよいのでしょうか。これに関して、経験に基づいて考察したいと思います。
まず、対象顧客に注目してみます。それぞれの営業スタイルの特徴から、WEB型営業で新規顧客を獲得し、実体営業によって既顧客、あるいは固定客に育成していく戦略が立てられます。
次に、顧客ニーズに着目してみると、統計データが得られるWEB型営業では顧客ニーズの傾向を把握し、実体営業でそれを検証していく、という活用が考えられます。逆に、実体営業で得られた顧客ニーズをWEB上で発信して、大きな母集団で検証するということも可能です。このようなサイクルを形成することで、より精度の高く顧客ニーズを把握することができます。

WEB型営業と実体営業のコラボレーション

5.WEB型営業と実体営業の将来性

さらに発想を転換させて、WEB型営業の手法を実体営業で活用したり、逆に実体営業の手法をWEB型営業に適用したりすれば、より効果的な営業を実現できるのではないでしょうか。
皆様もご存知のように、実体営業での広告宣伝手法をWEBの世界に持ち込み、その後WEBの特性を活かして独自発展してきました。WEB上ではキーワード検索という独特な機能があり、この活用によりターゲット顧客の多そうなページに広告宣伝を発信するようになりました。またアクセス情報から、顧客の訪問経路を容易に分析できるのもWEB独特の機能です。しかし、最近アパレル業界などでは、RFIDなどを用いて、顧客がどの商品に興味を持ったかをデータ化(見える化)として蓄積するような試みをしています。これこそ、WEB型営業の手法を実体営業に適用した事例と言えるのではないでしょうか。
WEB型営業と実体営業の垣根が低くなりつつある現在、重要なことはそれぞれの特徴を理解して、それぞれを使い分けることではないでしょうか。2つの営業スタイルをコラボレーションさせる仕組みを構築し、継続的にマーケティング技術・営業技術を構築することではないでしょうか。このとき、より科学的にマーケティングを実行するために、顧客ニーズを数値化することも忘れてはならないポイントでしょう。なぜならば、数値化でき、「見える化」ができると、それを検証したくなるのが人間だからです。今回の経験を通じて強く「見える化」の威力を実感しました。

WEB型営業と実体営業の将来性

6.最後に

最後に、マーケティング・営業機能と他の機能、例えば、製品開発やサービスとの関係に関して触れたいと思います。なぜならば、マーケティングで入手した顧客ニーズを製品として形で実現しなければ、収益として獲得できないからです。
弊社では「Xチェーン経営」(http://www.jbc-con.co.jp/books/books_xcm.html)という本を出版しております。この本の中では事業は「デマンドチェーン(マーケティング・営業領域)」「エンジニアリングチェーン(製品開発領域)」「サプライチェーン(製品供給)」「サービスチェーン」の4つから構成されると定義し、それらの繋がりに着目して、経営を管理する新しい手法を紹介しています。顧客のニーズの流れで、各チェーンの関連を整理すると、以下のようになります。

各チェーンの機能

精度高く顧客ニーズを把握して、それを効果的に収益獲得に結びつける仕組みを構築されることをお勧めします。


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経営コンサルティング企業として、日本におけるSCM改革をリーディングしております。
また最近では、「X-Chain Mangement(エックスチェーンマネジメント)」という新しい経営手法を開発して、お客様の事業の成功に貢献しております。

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