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購買部の存在価値向上のカギは、戦略的な思考にあり 【7連載:第1回】

突然ですが、"Procurement Transformation"という言葉はご存知でしょうか。
これはイギリスのバーミンガム大学でMBA とサプライチェーンマネジメントを勉強している友人から聞いた言葉で、購買部が存在価値を高めるために、材料を調達してから顧客に届けるまでのサプライチェーン全体の中心となって、今まで以上に会社に貢献できる部門に変わっていくという考え方です。このような考えに基づき、欧米を中心に、購買部の存在価値を向上させる取組みが活発化しているようです。
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これまでの購買部は納期に合わせて調達し、値段交渉でコストダウンをするといった日々の購買オペレーションに焦点が当たっていたように思います。最近のITの進歩により、リバース・オークションや価格比較などが容易になり、特別なスキルがなくても誰でもできる業務になってしまいました。そうなると、購買部は存在意義を問われ、アウトソーシング化のターゲットになってしまいます。このような状況は、欧米に限らず、日本の製造業でも発生しつつあるのではないかと思います。

そこで、今回は購買部が企業内で生き残るためには、どんなことに着目し、どう変わって行くべきなのかを考えてみたいと思います。

■購買部の置かれている実態

上述したように、購買部の存在価値は現在、低下しています。換言すれば、これまで果たしてきた役割が評価されなくなってしまいました。それはなぜでしょうか。
私は次のように考えています。これまでは作れば売れる時代だったので、生産に間に合うように調達し、しかも安く手に入れること、即ち購買オペレーションが高く評価されました。
しかし、顧客のニーズが多様化して、どんな仕様のものを調達するか、またボリュームの少ないものを如何に安く購入するかといった戦略的な業務がより重要になってきました。その一方で、インターネットの普及で調達品の情報が容易に入手できるだけでなく、技術の進歩が早く調達品の仕様が複雑化しました。
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その結果、調達品の仕様が良く分かっている開発技術者が購買に関連する多くの業務を担うようになってしまいました。
このような経緯で、購買部の存在価値が低下してしまったのではないでしょうか。

このような状況に置かれた購買部ですが、開発部もできれば購買業務は購買部にお願いして、よりコアの設計業務に時間を費やしたいと思っているはずです。従って、ここに突破口があります。
ここに挑戦するということは、現在持っていないスキルを身に付けるということであり、大きな困難を伴いますが、果敢に取組む以外に生き残る術はありません。

以下のような変化により、購買部の存在価値が低下した。
●顧客ニーズの多様化
●技術進歩による調達品の仕様の複雑化
●インターネットの普及による調達品情報の入手の容易化

今回は、欧米中心に現在注目を浴びている購買部の存在価値向上の取組みに関して、購買部が置かれている状況についてお話しました。
次回は、購買部の目指すべき方向性を考察したいと思います。

(次週へ続きます。お楽しみに!)

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Author:日本ビジネスクリエイト
経営改革、業務改革、現場改革、システム実現支援などの総合的なコンサルティングを提供しています。特に製造業の現場に精通したコンサルティングに強みを持ち、SCM/CVM領域でのパイオニアとして認知され、また公益事業向けコンサルティングにおいても実績があります。

経営コンサルティング企業として、日本におけるSCM改革をリーディングしております。
また最近では、「X-Chain Mangement(エックスチェーンマネジメント)」という新しい経営手法を開発して、お客様の事業の成功に貢献しております。

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