技術進展に垣間見えた人間関係の重要性【後編】
ERPの相談で、某企業の役員の方とお会いした時のことでした。
私は敢えて用件は伝えずにその方(Aさん)を訪ねました。応接室に通されて数分後
にAさんが入ってきたのですが、Aさんは顎を押えていました。私が『どうかされたのです
か?顎が痛みますか?』と聞くと、Aさんは重度の顎関節症で悩んでいるようでした。
私は『どれくらい痛むのか?病院の診察結果は?』など、まずはAさんの悩みを聞く
事に時間を費やしました。Aさんは、病状の説明にはじまり、これまでの通院履歴、
一向に改善が見込めない苦悩など、夢中で話をしてくれました。

1時間ほど経過したとき、Aさんはコーヒーに手を伸ばし、『そういえば、あなたの用件
は良いのですか?』と言いました。私はここでようやくERPの相談を切り出すことにしま
した。
するとAさんは、最新の導入事例と課題を丁寧に説明してくれました。さらに担当者
への取り次ぎ、研修参加の手配、次回意見交換の予定確保まで自ら行ってくれた
のです。
この時に私が発した言葉は『ERPについて知っていることを教えてほしい』の一言だけ
でした。相手の関心に耳を傾けて会話し続けたことが、結果的には私が期待する以上
の成果を得るに至ったというエピソードです。
以上は、極端な例かもしれませんが、自らは、たった一言のお願いだけで、Aさんから
の多大な協力が得られたわけです。
人の協力を得られると、あらゆる事の実現可能性が高まります。今まで何をやっても
上手くいかず悩んでいたことが、嘘のように前進へと向かうことでしょう。

ICT、IoT、ビッグデータなど、情報関連技術の進展には日々驚かされるばかりです。
しかし、それを活用しコントロールしていくのは、まだ“人”であり“組織(=多くの人の
集まり)”である点は、変わらないようです。
(おわり)
関連商品: 「事業構造改革」コンサルティング
イプロス掲載:http://www.ipros.jp/products/141048/016/
「サプライチェーン競争力強化」についてはこちらから
http://www.jbc-con.co.jp/consultation01.html
コンサルティングのお問い合わせ先:
bca@jbc-con.co.jp にお気軽にお問い合わせください
私は敢えて用件は伝えずにその方(Aさん)を訪ねました。応接室に通されて数分後
にAさんが入ってきたのですが、Aさんは顎を押えていました。私が『どうかされたのです
か?顎が痛みますか?』と聞くと、Aさんは重度の顎関節症で悩んでいるようでした。
私は『どれくらい痛むのか?病院の診察結果は?』など、まずはAさんの悩みを聞く
事に時間を費やしました。Aさんは、病状の説明にはじまり、これまでの通院履歴、
一向に改善が見込めない苦悩など、夢中で話をしてくれました。

1時間ほど経過したとき、Aさんはコーヒーに手を伸ばし、『そういえば、あなたの用件
は良いのですか?』と言いました。私はここでようやくERPの相談を切り出すことにしま
した。
するとAさんは、最新の導入事例と課題を丁寧に説明してくれました。さらに担当者
への取り次ぎ、研修参加の手配、次回意見交換の予定確保まで自ら行ってくれた
のです。
この時に私が発した言葉は『ERPについて知っていることを教えてほしい』の一言だけ
でした。相手の関心に耳を傾けて会話し続けたことが、結果的には私が期待する以上
の成果を得るに至ったというエピソードです。
以上は、極端な例かもしれませんが、自らは、たった一言のお願いだけで、Aさんから
の多大な協力が得られたわけです。
人の協力を得られると、あらゆる事の実現可能性が高まります。今まで何をやっても
上手くいかず悩んでいたことが、嘘のように前進へと向かうことでしょう。

ICT、IoT、ビッグデータなど、情報関連技術の進展には日々驚かされるばかりです。
しかし、それを活用しコントロールしていくのは、まだ“人”であり“組織(=多くの人の
集まり)”である点は、変わらないようです。
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技術進展に垣間見えた人間関係の重要性【前編】
人の協力を得ることは、ビジネスにも生きる上でも不可欠な要素と理解しています。
事を上手くはこぶには、自社内にとどまらず、上流から下流までに関わるサプライヤー
や顧客など、あらゆる人の協力が必要となってきます。

これは人間関係学に近い話ですが、この分野で私が敬意を表する人物に、
デール・カーネギー氏がいます。彼はアメリカにおける成人教育と人間関係研究の
先導者であり、新分野を開拓したと言われています。
彼の著書に1936年発行の『友をつくり人を動かす法(How to win friends and
influence people)』があります。ここで彼は『人を動かす秘訣はこの世に一つだけ
だ』と言い切っています。その秘訣は、『自ら動きたくなる気持ちを起こさせること』と
書かれており、これを論点として4部構成で計30原則を綴っています。

実は、この著書に書かれた原則を、つい先日体験したところです。
今回はその話をさせて頂こうと思います。
この原則は『相手の関心を見抜き話題にする』というものです。
(次回へ続きます。お楽しみに!)
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事を上手くはこぶには、自社内にとどまらず、上流から下流までに関わるサプライヤー
や顧客など、あらゆる人の協力が必要となってきます。

これは人間関係学に近い話ですが、この分野で私が敬意を表する人物に、
デール・カーネギー氏がいます。彼はアメリカにおける成人教育と人間関係研究の
先導者であり、新分野を開拓したと言われています。
彼の著書に1936年発行の『友をつくり人を動かす法(How to win friends and
influence people)』があります。ここで彼は『人を動かす秘訣はこの世に一つだけ
だ』と言い切っています。その秘訣は、『自ら動きたくなる気持ちを起こさせること』と
書かれており、これを論点として4部構成で計30原則を綴っています。

実は、この著書に書かれた原則を、つい先日体験したところです。
今回はその話をさせて頂こうと思います。
この原則は『相手の関心を見抜き話題にする』というものです。
(次回へ続きます。お楽しみに!)
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グローバルSCMへの対応はもはや個人レベルに【後編】
これまでの日本のメーカーでよくみられたグローバル化は、日本の大手企業が、RHQ
や海外の子会社に対して、自社のやり方に合わせてもらう形で行われてきました。
ところが外資系企業に買収された国内企業の場合、「自社のやり方はこうだから」
と押しとおすことができるでしょうか?また、取引先が自分たちよりも非常に強い
場合も含めて、自分達が長年行ってきた業務でそのままやらせてもらえる保証は
どこにもないのです。

そんな中で、海外の企業のSCM関連の仕事に従事している人にはAPICSの
資格所有者を多く見ることができます。まだまだ、国内では普及していない感が
あることは否めませんが、世界ではSCMの教育団体としてのAPICS、その知識の
担保であるCSCPとCPIMは一定の評価を得ており、お隣の韓国では、サムソン
がAPICSを認めたことによって、大学の授業に取り入れられたりもしています。

これまでのように、日本企業の資本の日本の企業に在籍して、取引先として国内
企業だけと、日本人同士の阿吽の呼吸で商売し続けられればよいですが、もはや
そんな事を言っている時代ではなくなってしまったように思われます。協業の際の
契約の際に法律用語で会話のできる弁護士の後ろだてが必要なように、その
契約書の前提になるSCMの知識と共通の専門用語で会話できる能力を持った
専門家のAPICSの資格取得者が必要になると思うのですが、現在、世界に比べ
ても圧倒的に日本はそのような人材が不足している状態であるともいえます。これを
知って、「みんなまだだし、大丈夫」と捉えるか、「他社に先駆けるチャンス」と捉える
かは、読者の皆さま一人一人に判断をゆだねたいと思います。
興味を持たれた方は、是非、弊社のHPやAPICS JAPANのHPを訪ねてみて
ください。
(おわり)
関連商品: 「事業構造改革」コンサルティング
イプロス掲載:http://www.ipros.jp/products/141048/016/
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や海外の子会社に対して、自社のやり方に合わせてもらう形で行われてきました。
ところが外資系企業に買収された国内企業の場合、「自社のやり方はこうだから」
と押しとおすことができるでしょうか?また、取引先が自分たちよりも非常に強い
場合も含めて、自分達が長年行ってきた業務でそのままやらせてもらえる保証は
どこにもないのです。

そんな中で、海外の企業のSCM関連の仕事に従事している人にはAPICSの
資格所有者を多く見ることができます。まだまだ、国内では普及していない感が
あることは否めませんが、世界ではSCMの教育団体としてのAPICS、その知識の
担保であるCSCPとCPIMは一定の評価を得ており、お隣の韓国では、サムソン
がAPICSを認めたことによって、大学の授業に取り入れられたりもしています。

これまでのように、日本企業の資本の日本の企業に在籍して、取引先として国内
企業だけと、日本人同士の阿吽の呼吸で商売し続けられればよいですが、もはや
そんな事を言っている時代ではなくなってしまったように思われます。協業の際の
契約の際に法律用語で会話のできる弁護士の後ろだてが必要なように、その
契約書の前提になるSCMの知識と共通の専門用語で会話できる能力を持った
専門家のAPICSの資格取得者が必要になると思うのですが、現在、世界に比べ
ても圧倒的に日本はそのような人材が不足している状態であるともいえます。これを
知って、「みんなまだだし、大丈夫」と捉えるか、「他社に先駆けるチャンス」と捉える
かは、読者の皆さま一人一人に判断をゆだねたいと思います。
興味を持たれた方は、是非、弊社のHPやAPICS JAPANのHPを訪ねてみて
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