製造業だからって製造だけやってるわけじゃないのだから（事業全体を見直すことも要りますね、といういくつかの話）【後編】

良い製品を開発する力があるのだから、もっと他社に振り回されることなく、
自社なりのターゲットを絞って、開発したら良いのでは？いつか売れるのを
待つのでなく、世の中に良さを伝えることを普通にしたら良いのでは？

せっかくの良いモノに無駄なコストを乗せて売らなくても良いのでは？
ビジネスプロセスで言うと、商品企画、生販マネジメント、販売、物流プロセス
の弱い、いびつな構造だなあ、となるわけです。

先日、某社の経営トップを交えたミーティングで、社長様からこんな指摘が
ありました。
「何が顧客満足だ、クイック・レスポンスだ。結局、たくさん作っては製品在庫を
山のように持ってるだけじゃないか」

販売最前線の動きの把握を当たり前に、原材料調達から製造、製品出荷まで、
全てのプロセスが、クイックに動く構造を作ることが、お客様の満足を考える
会社だ、というわけです。

もちろん、製造業に限らず、流通業、サービス業、我々のようなコンサル
ティング業においても同じような話があるかと思います。

すぐに成果の出る即効薬が求められる忙しい時代ではありますが、事業全体
の構造を、例えばビジネスモデル、ビジネスプロセスといった切口から見直し、
手間をかけた肉体改造を行なうことも、忘れてはならないようです。
納豆を食べるだけで痩せるなんてウマい話は無かったことですし。

（おわり）

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