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選択と集中【前編】

先日、某メーカー系の物流企業の役員の方と話をする機会があった。
その物流企業は過去においては、親会社の物流のみを行うビジネスモデルであった。
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しかし時代の流れとともに、例にもれず、その物流企業も親会社の方針で、
自らが収益を獲得するためグループの物流のみならず他社の物流も受託し、
物流企業として自立できることを目指すよう指示があった。

そこで、他社の物流業務を受託するにあたり、営業力の拡大や物流技術の拡張、
物流品質の向上に力を注いだが、幅広い業種、業態への対応により僅かな
外部売上を獲得したが、高コスト構造で収益を伸ばすことができなかった。
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一方で、昨今、メーカー系の物流子会社の大手物流会社への売却が加速している
なかで、この物流企業の獲った事業戦略の行動はある意味、我々が日頃、多くの
企業で実施している改善業務を進めるなかで初期段階に活用する整理、整頓、
清掃・・・の皆さんもご存知の5S活動に例えられる考え方であった。

(次回へ続きます。お楽しみに!)

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シームレス物流をモデル化する【後編】

シームレスは継ぎ目の少ないということだ。ユニットロードフローにおける継ぎ目は、
ユニットロードを輸送の便利さを考慮して、プラスチック容器やパレット、コンテナー、
トレーラーなどを使い、組み合わせる変換作業だ。20140611_3.jpg
そして適合する輸送手段としてのトラックや鉄道・航空機、船舶などを用いる。
これらが流れの中で整合していないと積み込んだ時、空隙が多くなり、輸送は空気を
運ぶことになってしまう。

そこでChained Standardを提唱したが、これはすでに1979年にも主張されていた
(*)。だが関わった団体が独立していたために、どうしてもその標準間に不整合が
起きてしまったのである。

これをもう一度見直してみようということになった。それには、まずフローをモデル化する
ことから始めることになる。ユニットロードが前提になるから、その変化が明示されねば
ならない。
JISにはZ 8208が工程図表として古くからあるが、この表現だけではまだ不足だ。
モデル化の目的は、実態のもつ特徴のある側面を抽象化して、次のステップへの
移行を容易にする。建築図面であれば、これはこれから造る家の情報を関係者と
共有するためだ。工務店はこれをベースに材料を手配して家を組み立てていく。
施主はそれをもとに、これから実現する空間をイメージし、夢を膨らませる。
標準偏差や平均値は統計の数式モデルだ。
ユニットロードフローでは、まず流れの中にユニットロード変換がある。これはユニットを
積み上げてまとめる作業だ。また輸送や停滞、加えてユニットロード変換の準備も
必要だ。検疫や通関も要る。これらに作業時間を加え、空間の要素を加えると
輸送全体における作業時間が明らかになるし、全体から見た流れのムダも明らかに
なる。JIS Q 1405にあるマテリアルフローコストも参考になる。
20140611_4.jpg
グローバルに展開するロジスティクスでは、こうしたモデルが不可欠になる。(本文で
は記号は省略)
まだ緒についたばかりだが、今、モデル化のベースを準備中である。

参考文献
(*)物流関連装置,機器の標準化のための調査研究,日本物流管理協議会
(現 日本ロジスティクスシステム協会)1979年

(おわり)

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シームレス物流をモデル化する【前編】

ロジスティクスは、1990年ぐらいから急速に日の目を浴びた。この頃、中東で湾岸
戦争が勃発し、それを海から支援する厖大な機材、食品、軍隊を補給する活動を
パゴニス中将が担当した。
20140611_1.jpg
これが成功して、世界がこの後方支援に注目したわけである。
湾岸戦争はロジスティクスにより勝利をおさめたといった人もいる。
私が大学内にネオロジスティクス研究会を組織したのは1996年だったが、当時日本の
実務界ではまだ自動化の進んだ、あるいは情報を駆使した物流をロジスティクスと
呼んだりしていた。そのうち工場内のロジスティクスとか、企業内の物流といった階層
から発展して、サプライチェーンのロジスティクスを単にロジスティクスと呼ぶことが
多くなった。2011年の物流学会の統一テーマはサプライチェーン・ロジスティクスの
新潮流としたし、JILSの2012年全国大会はサプライチェーン改革におけるロジス
ティクスとした。またBowersoxは2010年にSupply Chain Logistics Managementを
出版した。

サプライチェーン・ロジスティクスは自律した企業の協調によって形成される物の流れ
とそれを支援する情報、金の流れというのは御存知の通りである。
ところで、ロジスティクスには、このような定義に加えてさらに特徴がある。そのいくつ
かを挙げる。
20140611_2.jpg
1)顧客主導、といったり、2)停滞のない物の流れもそうだ。3)整合のとれた
物流機器・機材によるユニットロードフロー、4)情報ネットワークによる全体調和も
特徴といえるだろう。
ところで、2)3)に着目した時、シームレスなユニットロードフローがロジスティクスの
対象として出来上がる。

(次回へ続きます。お楽しみに!)

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美味しいビールを飲みながら、サプライチェーン・マネジメントを再考【7連載:その7(最終回)】

■最後に

今回の記事では、より多くの方々に美味しいビールをお届したいというサントリーの
思いから、「美味しいビールの注ぎ方・飲み方」に着目し、他社との差別化を図られて
いますが、このような差別化要素をどのように発見し、検討すればよいのでしょうか。
20140423_13.jpg
弊社ではこれまでのコンサルティング経験から、ビジネスの概要は以下の4つの要素で
決定できると考えており、この手法の適用が一つの解決策になるのではないかと思います。

●市場:顧客:市場・顧客は誰か。
●提供価値:どんな商品・サービスを顧客に提供するか。
●提供プロセス:商品・サービスをどのようなプロセスで提供するか。
●収益構造:どのような形で収益を獲得するか。

上記の4つの要素から、サントリーの取組みを捉えなおすと、以下のようになります。
◇市場:顧客: 美味しさに拘る優良顧客を重点顧客と捉える。
◇提供価値: 工場で作った美味しさを"そのまま"顧客の喉にお届けする。
◇提供プロセス: 美味しさを届けるために、お店内でのプロセスや作業を規定する。
◇収益構造: 「超達人店」をリスト化し、売上拡大の動機を喚起する。

是非、上記の4つの要素から現状のビジネスを再認識して、顧客に喜んでもらうために
見逃していることはないか、まだ自社が関わるべきところがないか、と点検してみては
如何でしょうか。
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本記事が皆様のビジネスの成功・発展に少しでも参考になれば幸いです。

(おわり)

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Author:日本ビジネスクリエイト
経営改革、業務改革、現場改革、システム実現支援などの総合的なコンサルティングを提供しています。特に製造業の現場に精通したコンサルティングに強みを持ち、SCM/CVM領域でのパイオニアとして認知され、また公益事業向けコンサルティングにおいても実績があります。

経営コンサルティング企業として、日本におけるSCM改革をリーディングしております。
また最近では、「X-Chain Mangement(エックスチェーンマネジメント)」という新しい経営手法を開発して、お客様の事業の成功に貢献しております。

【ホームページ】: http://www.jbc-con.co.jp/

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