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営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開 5連載:その5(最終回)

■【手順4】営業スキル抽出のポイント

このステップのポイントは、営業スキルの目的と適用する顧客、適用時のポイント・注意事項を整理することです。

経験したリフォーム会社の場合、ヒアリングや1日帯同で得られた情報から、細分化&体系化し、大分類として次の7つを設定しました。

●体制構築
●実態把握
●関係構築
●顧客育成
●売上拡大
●効率化
●知識・情報レベルアップ

<営業スキル抽出のポイント>
◆営業スキルの目的と適用する顧客、適用時のポイント・注意事項を整理する

■【手順5】横展開企画のポイント

このステップでのポイントは、営業マンが適用したい営業スキルを発見するためのツールを用意することと、各営業マンが適用したくなるモチベーションを醸成することです。さらに、適用した時の気付きを営業スキル一覧に反映する仕組みまで企画されていると、なお良いと思います。

経験したリフォーム会社の場合、顧客との関係度合いに応じて、営業マンの行動が異なることに着目しました。関係が浅い時の行動を具体的なレベルまでブレークダウンして、それに適用できる営業スキルをマッピングしました。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150627
モチベーションの醸成には、①上司からのトップダウンの実践指示、②上司と相談しながら適用スキルの選択、③対象営業マンの営業スキル一覧を他の営業マンと議論する場の設定などが考えられます。

<横展開企画のポイント>
◆営業マンが適用したい営業スキルを発見するためのツールを用意する
◆各営業マンが適用したくなるモチベーションを醸成する
◆適用した時の気付きを営業スキル一覧に反映する仕組みを企画する

以上で、「営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開」のポイントの説明は終わります。

■最後に

これまで、多くの企業がしたくてもできなかった営業スキルの可視化を、実際に経験する機会を幸運にも頂きました。まだまだ事例が少ないので、完成度が低いですが、スタート地点には立てたのではないかと思います。
経験を通じて、一番感じたことは、営業活動が個々人で閉じていることが多いために、営業部門内でのやり方を議論する機会が少ないのではないかということです。
営業部門内での営業マン同士の間、あるいは上司・部下の間で、営業のやり方を話し合う場を設定することが、営業改革に風穴を開けてくれると、強く感じました。繧ケ繝ゥ繧、繝・0_convert_20111025150648
営業改革は難しいテーマですが、果敢に挑戦していきたいと思います。
忌憚のないご意見・ご指摘を頂ければ幸いです。

(おわり)

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営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開 5連載:その4

■【手順1】対象営業マンへのヒアリングのポイント
【手順2】対象営業マンとの1日帯同のポイント

次に、対象営業マンへのヒアリングと1日帯同を行う場合のポイントをご紹介します。1日帯同には、ヒアリングで得られた事実を検証する目的も含まれています。

実態を引き出しやすくするためには、担当顧客リストと顧客単位での商品別売上規模などの基礎データを予め準備しておくことがポイントです。

またその他のポイントとしては、定量分析と定性分析の両方を組み合わせることです。
ヒアリングや1日帯同では定性的な情報だけでなく、1日の時間配分、クレームや営業訪問の頻度などタイプの違いを数字で把握できるようにすることがポイントです。
一方、定性情報をうまく抽出するためには、顧客単位ごとに実態をヒアリングすることがポイントです。「こんな顧客だから、こんな関係作りをしている。顧客にはこんな商品を薦めていて、こんな売り込み方をしている。」というような情報を引き出します。1日帯同では、現場での営業マンの行動からヒアリングでは表現されなかったスキルを発見することが重要でしょう。帯同してみると、意外と新たな発見があるものです。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150533
経験したリフォーム会社では、中間業者でありながら、外されない理由、即ちサプライチェーン内での存在価値が見えてきたり、ヒアリングでは実感が湧かなかった顧客との関係度合いも見えてきたりしました。

<ヒアリングのポイント>
◆準備段階:顧客リストや顧客単位の商品別売上実績などの基礎データを入手する
◆ヒアリング時:
定性情報のみならず、定量情報をヒアリングする
(一般的な時間配分、クレームや営業訪問の頻度など)
担当する顧客ごとに、接し方や攻め方などの定性的な実態をヒアリングする

<1日帯同のポイント>
◆ヒアリング内容を検証する
◆ヒアリングで得られた特徴を数字として測定する(例;電話回数)
◆関係者のインタビューや現場での営業マンの行動から新たな発見をする

■【手順3】営業タイプの整理のポイント

このステップのポイントは、タイプの違いを納得感を持って受け入れられるように整理することです。そのために、定量分析結果も活用するし、イメージ図も用いて視覚的にも違いを表現します。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150604
経験したリフォーム会社の場合、販売会社との関係構築を重視している人と、メーカー・工事業者との関係構築を重視している人がいたので、それをイメージ図を用いて表現しました。

<営業タイプの整理のポイント>
◆定量分析結果とイメージ図で、タイプの違いを表現する

(次回もお楽しみに!)

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営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開 5連載:その3

前々回・前回と、売上拡大策を起点に、現場レベルで行う「営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開」をピックアップして、その手順をご紹介しました。

【手順0】対象営業マンへの設定
【手順1】対象営業マンへのヒアリング(現状把握)
【手順2】対象営業マンとの1日帯同(現状把握&ヒアリング内容の検証)
【手順3】営業タイプの整理(実態の可視化)
【手順4】営業スキル抽出(横展開対象の可視化)
【手順5】横展開企画(計画)
【手順6】横展開実践(実践)

今回からは、具体的な事例も交えながら、上記の各ステップでのポイントを明確にしていきたいと思います。

■参考にするリフォーム会社での事例

住宅設備機器の販売、及び住宅リフォーム工事の設計・施工を請け負っていて、現在売上30億円、従業員100名の規模の会社です。サプライチェーンでのこの企業の位置づけは、中間業者です。販売会社からリフォームを受注して、メーカーからモノを、工事業者から人工を調達して、当該企業は施工管理を担って、最終的に販売会社に納めます。
成長戦略として、売上50億円の達成を目指しておられ、その実現の施策の一つとして、「営業スキルの可視化&横展開」を実践されています。
そのご支援をさせて頂いた経験を交えて、ポイントを明確にしていきます。

対象営業マンは、「営業成績がよく、かつタイプが異なる」という観点で3人程、選抜しました。現状把握のヒアリング、1日帯同の後に実施した営業スキルの体系整理と横展開企画は、3人の上司である課長さんも参加して、議論しました。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150449
それでは手順に従って、各ステップごとのポイントをリストアップしていきたいと思います。

■【手順0】対象営業マンへの設定のポイント

前回、対象の営業マンの選抜の考え方には、以下の3パターンがあることをご説明しました。

<可視化の対象の営業マン>
①ベテラン営業マン(あるいは上司)
②営業成績のよい営業マン
③上記①②の混在させた複数の営業マン

パターン①の場合のポイントは、営業現場をほとんど持っていないベテランを教育担当として責任を持たせることです。現場の一線を離れている上に、教育責任があるので、スキルを惜しみなく公開しやすい状況になるのではないかと思います。また、このパターンは横展開のときに、対象の営業マンが同行できるというメリットがあります。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150509
パターン②の場合のポイントは、タイプの異なる営業マンを幅広く選抜することです。このようにすることで横展開時に、よりカバー率の高い営業スキル一覧表を作成することができます。また、選抜理由もタイプの違いということで納得感が得られやすいという側面もあります。

<対象選定のポイント>
◆パターン①の場合:営業現場を離れたベテランを選抜し、教育責任を与える
◆パターン②の場合:できる限り幅広く、異なるタイプの現役営業マンを選抜する

(次回もお楽しみに!)

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営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開 5連載:その2

事業の売上を拡大するためには、営業スキルを可視化して、それを営業マン間同士でお互いに横展開し合うことが必要になります。

■営業スキルの可視化&横展開の目的と効果

まず各営業マンが持っている「営業スキル」の可視化と横展開を行う目的とその効果を明らかにしておこうと思います。

目的についてですが、営業マン同士でお互いが実践している技を共有し合うことで、営業能力の底上げをすることではないでしょうか。このような取組みで大きく成長することが期待できるのは、成績が低い営業なので、底上げになるのではないかと思います。

効果についてですが、売上拡大、あるいは売上目標達成であることは当然です。それ以外にも効果は期待できます。日頃、バラバラに営業をしているので、他の営業マンのやり方を知る機会がないのが一般的ではないでしょうか。他の人のやり方を知ることで、営業の考え方や取組み姿勢に幅が広がることが期待できます。これまでうまく関係が築けなかった顧客に対して、他の営業マンのやり方を適用して、より親密になることもあるかも知れません。
また、お互いにスキルを共有し合うことで、営業組織としての一体感も管理層以上は期待したいのではないでしょうか。全員が協力し合って、事業の売上目標を達成するという雰囲気を作ることも期待できるのではないでしょうか。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150412
筆者の顧客企業の営業マンは、他の営業マンのやり方を知りたがっていました。別の顧客企業では、選抜された営業マンを1年程現場から外して、他の営業マンのスキルを聴取して、それを文書に落とすことを行っています。選抜された営業マンは、「聴取することで自分の営業のやり方を広げることができた」と、メリットの方を強く感じているようです。


■営業スキルの可視化&横展開の考え方と手順

次に、どうやって「営業スキルの可視化&横展開」を行っていくかを考えてみたいと思います。

可視化に関して、「誰のスキルを可視化するべきか」で大きく2つの考え方があるのではないでしょうか。①ベテラン営業マン(上司)のスキルを可視化する場合と②営業成績のよい営業マンのスキルを可視化する場合とが考えられます。これら2つには、それぞれにメリット・デメリットがあり、事業特性や各営業マンの性格などからどちらかを選択することになるのではないでしょうか。もっとも折衷案として、①②の両方を混ぜて、複数人のスキルを可視化することも可能です。(※次回、メリット・デメリットをご紹介します)

<可視化の対象の営業マン>
①ベテラン営業マン(あるいは上司)
②営業成績のよい営業マン
③上記①②の混在させた複数の営業マン繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150431
可視化&横展開の一般的な手順としては、以下のようなものです。

【手順0】対象営業マンへの設定
【手順1】対象営業マンへのヒアリング(現状把握)
【手順2】対象営業マンとの1日帯同(現状把握&ヒアリング内容の検証)
【手順3】営業タイプの整理(実態の可視化)
【手順4】営業スキル抽出(横展開対象の可視化)
【手順5】横展開企画(計画)
【手順6】横展開実践(実践)

次回は、実際にリフォーム会社で実践したときの事例を交えながら、可視化&横展開のポイントをご紹介したいと思います。

(次回もお楽しみに!)

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営業力底上げのための営業スキルの可視化&横展開 5連載:その1

今回は売上拡大策のひとつである「営業スキルの可視化による営業力の底上げ」を取り上げてみたいと思います。
人材育成レベルのこの施策は、他の施策と比較してどのような違いがあるのか、またどのような手順でスキルを可視化し、横展開するのか、事例ベースにご紹介します。

■想定される売上拡大策

売上拡大策としてどんなものが想定されるかをリストアップしてみたいと思います。
リストアップに際して、色々な視点が考えられますが、ここでは役職視点、即ち経営層、管理層、実務層それぞれの責任において実施できる施策を軸にリストアップしてみたいと思います。

まず経営層ですが、事業戦略・営業戦略の中に盛り込まれるような売上拡大策がリストアップできます。
例えば、重点顧客は誰か、その重点顧客にどんな商品を中心に売り込むのかといった営業方針レベルで施策が検討されます。このレベルの決定をするのは経営層ですが、実行段階では管理層も実務層も、これに基づいて行動を起こします。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150318
次に管理層ですが、上記の基本方針の実現を目指して、営業体制レベルの施策がリストアップできるのではないでしょうか。
具体的には、重点顧客を担当する営業マンの数を多くし、それ以外を少なくした体制を組んだり、新商品のニーズを把握する商品別のマーケティング部隊と各エリアで販売を実行するエリア別の販売部隊の2つから構成される組織体制にしたり、などが考えられます。
また売上目標・管理指標の設定の仕方で、重点顧客への訪問回数がより多くなるように仕向けることもできます。

最後に実務層ですが、各営業マンは与えられた売上目標を達成するために、具体的な売上拡大策を実践していきます。訪問回数などの営業行動計画レベルでの対応から、実際に顧客と人間関係を作るための技、自社から購入したくなるような営業トーク術など日々の営業活動で、行われている施策まであります。繧ケ繝ゥ繧、繝・_convert_20111025150347
<売上拡大策の一例>
『経営層』
 営業方針レベルで、重点顧客とその顧客に提供する重点商品の設定
『管理層』
 営業体制レベルで、売上目標を達成するための人員配置や機能別の組織体制の設置
 売上目標レベルで、重点顧客へ注力を促すような売上目標や管理指標の設定
『実務層』
 営業行動計画レベルで、顧客別の訪問回数や新規顧客開拓スケジュールの設定
 日々の営業活動レベルで、受注を獲得するための様々な営業スキルの駆使

上記の売上拡大策は役職別にリストアップしたほんの一例ですが、次回は日々営業現場で行われていて、さらに細分化&体系化できる「営業スキル」を取り上げます。

(次回もお楽しみに!)

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Author:日本ビジネスクリエイト
経営改革、業務改革、現場改革、システム実現支援などの総合的なコンサルティングを提供しています。特に製造業の現場に精通したコンサルティングに強みを持ち、SCM/CVM領域でのパイオニアとして認知され、また公益事業向けコンサルティングにおいても実績があります。

経営コンサルティング企業として、日本におけるSCM改革をリーディングしております。
また最近では、「X-Chain Mangement(エックスチェーンマネジメント)」という新しい経営手法を開発して、お客様の事業の成功に貢献しております。

【ホームページ】: http://www.jbc-con.co.jp/

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