選択と集中【後編】
この物流企業の役員の言葉を借りるならば、「選択と集中」という言い方をされた。
『そもそも事業活動の中で「選択と集中」ということで、ビジネス戦略を立案する
企業が多いが、本質的な選択と集中を行っている企業は少ない。多くの企業は、
単にビジネスの「優先付け」をしているだけだ。』という話を付け加えられた。
この時、思った。事業戦略も日々の5S活動に代表される改善と同じで、要るものと
要らないものに分け、要らないものを捨てる勇気がないと「選択と集中」には
ならない・・・と。

事業戦略を立案することに頭を抱えるのではなく、極めて基本的な考え方に立ち返り
自社のビジネスにとって、得意なこと、技術力のあること、高い品質が提供できること、
低コストでオペレーションできること、・・・に絞って要るものを決め、それ以外を捨てる、
やめるという仕分けができなければ、いつまで経っても「選択と集中」は実現できない
だろうと思う。
この物流企業は、グループの物流として長年培ってきたノウハウを活かした事業
のみ継続して、他の事業領域をやめたということである。結果、外販比率が今では、
50%を超える勢いになり、確実に収益の拡大を実現している。

事業戦略を立案する際も、基本に立ち返り、自社のビジネスの5S活動から
行ってみてはいかがでしょうか?
(おわり)
関連商品: 「事業構造改革」コンサルティング
イプロス掲載:http://www.ipros.jp/products/141048/016/
「サプライチェーン競争力強化」についてはこちらから
http://www.jbc-con.co.jp/consultation01.html
コンサルティングのお問い合わせ先:
bca@jbc-con.co.jp にお気軽にお問い合わせください
『そもそも事業活動の中で「選択と集中」ということで、ビジネス戦略を立案する
企業が多いが、本質的な選択と集中を行っている企業は少ない。多くの企業は、
単にビジネスの「優先付け」をしているだけだ。』という話を付け加えられた。
この時、思った。事業戦略も日々の5S活動に代表される改善と同じで、要るものと
要らないものに分け、要らないものを捨てる勇気がないと「選択と集中」には
ならない・・・と。

事業戦略を立案することに頭を抱えるのではなく、極めて基本的な考え方に立ち返り
自社のビジネスにとって、得意なこと、技術力のあること、高い品質が提供できること、
低コストでオペレーションできること、・・・に絞って要るものを決め、それ以外を捨てる、
やめるという仕分けができなければ、いつまで経っても「選択と集中」は実現できない
だろうと思う。
この物流企業は、グループの物流として長年培ってきたノウハウを活かした事業
のみ継続して、他の事業領域をやめたということである。結果、外販比率が今では、
50%を超える勢いになり、確実に収益の拡大を実現している。

事業戦略を立案する際も、基本に立ち返り、自社のビジネスの5S活動から
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選択と集中【前編】
先日、某メーカー系の物流企業の役員の方と話をする機会があった。
その物流企業は過去においては、親会社の物流のみを行うビジネスモデルであった。

しかし時代の流れとともに、例にもれず、その物流企業も親会社の方針で、
自らが収益を獲得するためグループの物流のみならず他社の物流も受託し、
物流企業として自立できることを目指すよう指示があった。
そこで、他社の物流業務を受託するにあたり、営業力の拡大や物流技術の拡張、
物流品質の向上に力を注いだが、幅広い業種、業態への対応により僅かな
外部売上を獲得したが、高コスト構造で収益を伸ばすことができなかった。

一方で、昨今、メーカー系の物流子会社の大手物流会社への売却が加速している
なかで、この物流企業の獲った事業戦略の行動はある意味、我々が日頃、多くの
企業で実施している改善業務を進めるなかで初期段階に活用する整理、整頓、
清掃・・・の皆さんもご存知の5S活動に例えられる考え方であった。
(次回へ続きます。お楽しみに!)
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その物流企業は過去においては、親会社の物流のみを行うビジネスモデルであった。

しかし時代の流れとともに、例にもれず、その物流企業も親会社の方針で、
自らが収益を獲得するためグループの物流のみならず他社の物流も受託し、
物流企業として自立できることを目指すよう指示があった。
そこで、他社の物流業務を受託するにあたり、営業力の拡大や物流技術の拡張、
物流品質の向上に力を注いだが、幅広い業種、業態への対応により僅かな
外部売上を獲得したが、高コスト構造で収益を伸ばすことができなかった。

一方で、昨今、メーカー系の物流子会社の大手物流会社への売却が加速している
なかで、この物流企業の獲った事業戦略の行動はある意味、我々が日頃、多くの
企業で実施している改善業務を進めるなかで初期段階に活用する整理、整頓、
清掃・・・の皆さんもご存知の5S活動に例えられる考え方であった。
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IEの再武装【3連載:その3(最終回)】
わが国での現場力の成果は多くの場で認められています、その力はカイゼンと呼ばれて外国でも有名です。

確かに現場力は経営を強化したし、さらにそこから生まれたミドルマネジメント分野でもまた十分に力を発揮しました。だが多くのトップマネジメント層における戦略策定や意志決定という領域ではどうでしょう。現場力によりかかって、トップ領域での活動のシステム化がおざなりになっていませんでしたか。こういえば、これまで努力してきた有能なトップは眉をひそめるでしょう。ここであえてオプトナーの言葉を引用しましょう。
「経営者は通常、問題解決に際してシステム的考え方を使うことはしない。大抵の場合は、特別のケースとして問題の解を論じている。」
そういえば最近の、開発拠点を日本に残すべきかどうかといった論調をみても、解そのものを論じているように思われます。

そこでIEの新領域としてトップマネジメントにおけるIEを提案したいのですが。
おそらく
[環境変化の理解] → [戦略策定] → [導入案の評価、決定] → [工程表整備]
となるでしょう。これは従来のIEにおけるシステム設計と変わりません。ですが知識としてのデータベースと技法が新しく開発されねばなりません。これからの日本ではここが必須だと思います。不確実性のある要素を含み、多様なステークホルダーへの波及を配慮し、広領域システム設計の国難性などを克服してトップマネジメントを助けるIEこそ求められています。確かに難しいからこそ、ここはトップの人的な能力にゆだねられてきたのです。
アジア諸国の動きを見ると政治の世界でもトップのリーダーシップが問題になっています。日本としては個人に頼るというよりシステムで対応するということになるでしょう。
それがIEの支援するトップのシステム的戦略策定です。
(おわり)
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弊社HP掲載:http://www.jbc-con.co.jp/consul_service/pdf/STC02.pdf
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困ったときはここ!「 ビジネス解決の玉手箱」
http://www.jbc-con.co.jp/consulting/index.html
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確かに現場力は経営を強化したし、さらにそこから生まれたミドルマネジメント分野でもまた十分に力を発揮しました。だが多くのトップマネジメント層における戦略策定や意志決定という領域ではどうでしょう。現場力によりかかって、トップ領域での活動のシステム化がおざなりになっていませんでしたか。こういえば、これまで努力してきた有能なトップは眉をひそめるでしょう。ここであえてオプトナーの言葉を引用しましょう。
「経営者は通常、問題解決に際してシステム的考え方を使うことはしない。大抵の場合は、特別のケースとして問題の解を論じている。」
そういえば最近の、開発拠点を日本に残すべきかどうかといった論調をみても、解そのものを論じているように思われます。

そこでIEの新領域としてトップマネジメントにおけるIEを提案したいのですが。
おそらく
[環境変化の理解] → [戦略策定] → [導入案の評価、決定] → [工程表整備]
となるでしょう。これは従来のIEにおけるシステム設計と変わりません。ですが知識としてのデータベースと技法が新しく開発されねばなりません。これからの日本ではここが必須だと思います。不確実性のある要素を含み、多様なステークホルダーへの波及を配慮し、広領域システム設計の国難性などを克服してトップマネジメントを助けるIEこそ求められています。確かに難しいからこそ、ここはトップの人的な能力にゆだねられてきたのです。
アジア諸国の動きを見ると政治の世界でもトップのリーダーシップが問題になっています。日本としては個人に頼るというよりシステムで対応するということになるでしょう。
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IEの再武装【3連載:その2】
IEはものづくり現場を対象に方法を確立し、知識を集積し、技法を開発してきました。

そして成果をあげ、活動領域を少しづつ広げてきました。マネジメントの領域への展開もそうです。 そして、さらにものづくりのIEからその延長領域であるサービスシステムへと領域を広げました。考え方を刷新して方法を修正し、知識や技法を拡充すればIEが十分に成り立つことがわかりました。サービスシステムへのIE適用は、これから大きな成果をあげることができるでしょう。

ところで今日、IEをめぐる環境は急速に変化しています。例えば活動のグローバル化です。要求される知識は明らかに違うし、技法の開発はまだ間に合っていません。だからIEは適用できないというのではなく、これをどのように進化させるべきかが問われているのです。このような新しい領域への脱皮を伝統的なIEと区別するためにInnovation Engineeringと呼んだのでしょう。再武装です。
最近のものづくり、物流の世界で現場力の働きは目覚ましいものがあります。しかしその反面、トップダウンの戦略づくりはどうでしょう。3PLの導入、EMSの採用、事業再編、M&A、RFIDの新規採用、生産や物流の拠点決定などは現場力では片づきません。
(次回へ続きます。お楽しみに!)
関連商品: 「事業構造改革」コンサルティング
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ところで今日、IEをめぐる環境は急速に変化しています。例えば活動のグローバル化です。要求される知識は明らかに違うし、技法の開発はまだ間に合っていません。だからIEは適用できないというのではなく、これをどのように進化させるべきかが問われているのです。このような新しい領域への脱皮を伝統的なIEと区別するためにInnovation Engineeringと呼んだのでしょう。再武装です。
最近のものづくり、物流の世界で現場力の働きは目覚ましいものがあります。しかしその反面、トップダウンの戦略づくりはどうでしょう。3PLの導入、EMSの採用、事業再編、M&A、RFIDの新規採用、生産や物流の拠点決定などは現場力では片づきません。
(次回へ続きます。お楽しみに!)
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IEの再武装【3連載:その1】
IE関連団体での会合で、IEをもじってInnovation Engineeringという言葉の提案がありました。確かにIndustrial Engineeringという活動の領域のもつイメージが古い衣を引きずって、それが制約となって可能性のある視野をさえぎっているようなことはないですか。ここでもう一度原点に戻ってIEを考え直すにはいいチャンスだと思いました。
IEはもともと経営を工学的に扱う技術、学問体系です。つまり経営を設計するという立場で扱います。改善というのもそうです。それゆえエンジニアリングアプローチを基軸に据ええます。ここが一般の経営学とは違います。
エンジニアリングアプローチを説明するために設計活動の構造について触れましょう。私の整理は次のようです。
システム設計には、まず中心に方法があります。これは、どのような考え方で、すなわち哲学をもってシステムを設計するかです。例えば人間中心とか、徹底した合目的的とか理想システムからあるべきシステムをまず考える、といった方法を支える考え方です。それを実現するために手順が形成され、一緒になって方法となります。

方法を構成している手順を助けるのが知識と技法です。これらは適用される分野によって様々なものが要求されます。
知識は設計対象に関連して蓄積された諸情報です。その分野の法律やベストプラクティス、動向も知識です。
(次回へ続きます。お楽しみに!)
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IEはもともと経営を工学的に扱う技術、学問体系です。つまり経営を設計するという立場で扱います。改善というのもそうです。それゆえエンジニアリングアプローチを基軸に据ええます。ここが一般の経営学とは違います。
エンジニアリングアプローチを説明するために設計活動の構造について触れましょう。私の整理は次のようです。
システム設計には、まず中心に方法があります。これは、どのような考え方で、すなわち哲学をもってシステムを設計するかです。例えば人間中心とか、徹底した合目的的とか理想システムからあるべきシステムをまず考える、といった方法を支える考え方です。それを実現するために手順が形成され、一緒になって方法となります。

方法を構成している手順を助けるのが知識と技法です。これらは適用される分野によって様々なものが要求されます。
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